第１部　算数指導を通しての子供の価値形成と評価

講師：池田 敏和先生（横浜国立大学教授）

　価値は、他者に強要できるものではなく、本人がその価値に気付き、温め続けることによってのみ膨らんでいきます。そして、評価は、そのような子どもの価値形成を喚起する，未来志向の行為といえます。子供の中に芽生えた価値観は、算数の学習を超えて、子供たちの将来の生き方まで影響を与えていきます。算数の学習を通して、どのような価値を形成していくのかについて考えていきたいと思います。

第２部　評価力の向上がよい主治医を創る

講師 ：細水 保宏先生（明星学苑　明星大学客員教授兼明星小学校校長）

　教師は、子どもたち一人ひとりの主治医になってほしいと思っています。できる、できない（症状）はパッとわかります。しかし、できない原因やどこまでわかっているかを見分け、その子に合った適切な手立てを打つことは主治医でなければできないからです。症状を見分ける眼の鍛え方、症状に応じた手立て（処置）の仕方について考えてみたいと思います。

第３部　資質・能力を伸ばすための評価

講師 ： 盛山 隆雄先生（筑波大学附属小学校教諭）

　算数においては、生きて働く知識・理解、筋道を立てて考える力や統合的・発展的に考察する力、数学的に表現する力、主体的に学ぶ態度など、育てたい資質・能力がある。それらの力をどのように評価し、指導に活かしていくかについて考えてみたい。