第１部　楽しさの中で深い理解を促す授業づくりを考える

講師：山崎 浩二先生（日本大学文理学部教授）

　学ぶことの楽しさの中で，学習する内容の本質まで感得する授業。何て魅力的な響きでしょう。世界で一番受けたくなるような，忘れがたい講義や授業も，きっとそのピースを持ち合わせているのかもしれません。先達の上質で素晴らしい授業も，楽しさと深い理解を両輪として，子どもたちの眼を輝かせ，私たち教員をも唸らせてきました。
　究極とも言えるその授業について，参会の皆様と一緒に考えていきたいと思います。

第２部　算数のよさや美しさ、考える楽しさを味わう授業づくり

講師：細水 保宏先生（明星学苑　明星大学客員教授兼明星小学校校長）

　算数科の本質を「算数のよさや美しさ、考える楽しさ」と捉え、その本質に迫る授業づくりの在り方について考えてみます。よさは比べたときにより強く感じられるものです。また楽しさにも質があります。より質の高い楽しさを目指して取り組む過程自身が楽しいと思える授業を創っていきたいと考えています。教材とその提示の仕方、展開の仕方を紹介していきたいと思います。

第３部　算数の本質を楽しむ授業

講師：盛山 隆雄先生（筑波大学附属小学校教諭）

　算数の授業をつくるときに真っ先に考えるのは、ねらいである。そのねらいが、内容に伴う本質ということになる。そのねらいを達成するには、どのような既習をつくり、本時はどんな教材を用意するべきか。そして、どのように問題提示をし、子供の問いを引き出すのかと考える。さらに、子供の言葉を生かして、本質にせまる授業展開をイメージする。全体の構想ができたときにチェックするのは、子どもにとって楽しいか、ということである。本質に触れさせると同時に楽しいと感じる授業を目指す授業づくりのお話をさせていただきたいと思います。